マネジメント工学科_概要

ホーム > マネジメント工学科について

データサイエンス・AI等で経営を最適化

 当学科は企業との共同研究も多いのが特徴で、データサイエンス・AIを活用した商品開発・マーケティング、生産管理や品質管理等のデータ分析による改善、物流倉庫内の商品や部品のAIによる最適配置など様々な問題を扱う事が出来ます。近年になってデータサイエンスが脚光を浴びておりますが、当学科は1965年の学科設立当初から、データ分析を採り入れて来ましたので、データに基づく経営管理の実績と経験があります。
AIととマネジメント工学
データサイエンスとマネジメント工学

経営のわかる技術者(エンジニア)を育成

 いままさに第四次産業革命の大きな革命の波が訪れ、今後、様々な仕事がIoT・産業ロボットやAIによる生産・管理など自動化されて行きます。データはクラウド上にビックデータとして蓄積され、マーケティング、製品開発、生産管理、品質管理等、様々な業務のためにデータサイエンスによるデータ分析と、それに基づく判断が行われるようになります。その最先端に立って業務のIT化を推し進める事が出来るのが、技術と経営が分かるエンジニアであるマネジメント工学科の卒業生なのです。文系学部では大教室での座学のみになりますが、本学科ではエンジニアになるための「技術」と「経営・管理」を、講義のみならず、「実験・実習」を通じてしっかりと理解することが出来ます。
 スマートフォン開発とマネジメント工学

マネジメント工学とデータサイエンスや人工知能AI

視点追跡とデジタルマーケティング
 人間は男女や年代によって見る視点が異なります。メニューや電子チラシはどのような順序で何を見ているのでしょうか。これは人の視線を視線追跡装置により測定することで明らかになり、表示する順番や場所をデータ基づいて最適化することで売り上げを伸ばすことが出来ます。
視点追跡 AI

シミュレーションを考慮した飲食店のレイアウト設計
 飲食店レイアウトを2次元平面で行うと自動的に3次元化し、3次元化した空間において顧客や店員の動きをシミュレーションし、レイアウトの問題を設計段階で調べられるシステムの研究を行っています。
メニュー 店舗 AI

AI・データサイエンスによる次世代医療
 本研究は日本最大の総合大学としてのメリットを活用して、私達のAI・データサイエンスに関する技術を、医学部や薬学部、理工学部、工学部、文理学部などと共同で、腹腔鏡手術などに用いられる医工連携技術に適用し、次世代医療の研究開発を行っています。
次世代医療 医工連携 AI

計測技術とデータサイエンスによる製品開発
 カメラで視線の動きを追跡できる最先端の計測技術を活用して、自動車運転中の危険要因をきちんと見ているか、「見る/見ていない」がリスクの感じ方や性格といった人間の特性とどのように関係するのか、研究を進めています。こういった人間工学の研究により、自動車の安全運転支援システムの開発や運転者教育・適性検査のような仕組み作りに貢献しています。
ヒートマップ 動画 ドライブ装置

AIとオペレーションズリサーチORによる公共施設の最適配置
 日々私たちは、小・中学校などの教育機関、警察署、消防署、図書館、病院など、多様な公共サービスの恩恵を受けながら生活しています。このような公共施設は、その地域に住まう人々にとって最良の位置に設置される必要があります。担当教員は、オペレーションズリサーチORとAIを組み合わせることで、望ましい公共施設の配置場所を求める研究を実施しています。(参考:左が現状の配置、右が望ましい配置。白数字は人口 [千人])
AIとORによる公共施設の最適配置 現状の配置 AIとORによる公共施設の最適配置 最適配置

深層学習とオリンピック支援
 オリンピックで高い成果を残す国々は、多様なデータサイエンス技術を活用しています。担当教員は、我が国のスポーツ医科学の中枢機関と連携することで、オリンピックでのメダル獲得を目指したAIの深層学習によるトップアスリート支援の研究を推進しています。
AIオリンピック

AIを活用して視覚障がい者を支援
 ほとんどの歩行者用信号機が視覚障がい者対応では無く、道路の段差も躓いて転んでしまう危険があります。そこで障がい者が自ら自由に行動できる社会へ向けて、人工知能AIを活用した歩行ナビシステムの研究開発を行っています。

 下は左右2台のカメラを用いて距離を計算して、周囲との距離の変化を基に、視覚障がい者に危険な段差を認識した例です。赤色が遠くで青色が近くの距離を表しています。

AIによる物体認識と通行人カウント
 プライバシー保護のために人物は塗りつぶして、通りを歩く歩行者の人数をAIがカウントしている様子です。現在、このような交通量調査は、人間が場合によっては真冬や真夏に屋外で行なっていますが、AIを使えばその時間帯だけでなく、24時間365日継続して実施が可能になります。ただし問題もあり、図の2つ目は2人が並んで重なって1人のみの認識になっています。
 またこの技術は例えば店舗店内に設置して、一年中の通行人の数が自動計測出来ます。これによって、天候や通行人数等と、過去の売上金額を分析して、未来の売上の予測が可能になり、店員配置や仕入数の最適化やSDGsのフードロス問題にも貢献します。
セグメンテーション AIセグメンテーション AI NG

天文衛星の成果を産業界で活用
 天文衛星は、宇宙の観測データを日々地球に送信、その情報は、論文となり蓄積されています。担当教員は、国の中核研究機関と共同研究を行い、論文に自然言語処理を施して“成果の見える化”を実現、産業界への効果的な波及を促進しています。
人事評価とネットワーク分析
 国際企業の従業員や研究組織の研究者は、 世界中の関係者と共にプロジェクトを推進しています。担当教員は、そのつながりを分析。特定分野や地域で重要な人物を浮かび上がらせることに成功。新たなプロジェクトへの人材推薦を行うなど、効率的な人選の手法を確立しました。
AI 天文衛星 人事
人工知能による教育改革
 近年、データサイエンスを活用した教育支援の重要性が提起されています。担当教員は、国内の多様な小学校・中学校および教育大学と連携し、学習者の行動をリアルタイムに把握し、人工知能や各種統計解析から得られる学習者個々の情報を、授業中にリアルタイムで教師が把握できるシステムを研究開発しています。
計測技術とデータサイエンスによる製品開発
 より使い易く安全な製品を設計するために、モーションキャプチャーなどの測定技術とデータサイエンス、人間工学等を総合的に活用して製品を開発します。このようにモノの設計や品質・信頼性の向上ために、先進技術を活用したデータ収集・解析やシミュレーションに取り組んでいます。

プロのベテラン技師による目視評価をAI化
 例えばコンクリートのひびを例にしますが、現場では経験豊富なベテランが目視による劣化の評価をしています。しかし数年後には定年を迎える場合に、その技術をAIの機械学習に継承出来ます。下の図はGrad-CAMという技術でAIが評価した場所を赤や黄色で表示させていて、ベテランが見ている場所と同じか確認することが出来ます。通常のAIは結果に対する根拠が示せませんが、これによってAIが判断に使った場所を示す事ができます。
スマホでAI判定コンクリートをAI判定

ウィルス感染症のパンデミックと収束対策の効果検証
 ウィルス感染症を感染拡大から収束へと変容させるには、社会に対しどのような介入を行うことが望ましいのか、流行初期に迅速に明らかにしなくてはいけません。データサイエンス技術の一つであるマルチエージェントシミュレーションを活用することで、外出自粛が有する感染収束効果の簡易的な検証を行う事が出来ます。
パンデミック AI

地域貢献やSDGs

 一部の研究室の取り組みを紹介しますが、習志野のラーメンカーニバルというイベントでHPやSNSの制作や運営支援をしています。また地域企業と新商品のSNSマーケティング活動を支援しています。その他、地元のパン屋さんとSDGsのフードロス問題等にAIの経営的な活用を検討しています。実際に企業や店舗の経営課題に取り組み、経営者と意見交換をすることで経営者の考えや視点を学ぶ事が出来ます。
地域貢献 SDGs AISNSマーケティング

社長(経営者)輩出数日本一

 日本大学は、出身大学別社長数においてトップを保持しています。その中で本学科では起業して経営者になる人はもちろん、親が会社を経営していたり、商いをしている後継者も多いのが特徴です。優に120万人を超える同期や先輩後輩との人脈は、卒業生の校友会を含めて卒業後に恩恵を感じる人も多く、かけがえのない力となります。

経営者志望者には本格支援策

 特に生産工学部には理系学部では日本初となる経営者育成選抜制スペシャルプログラムEntre-to-Beがあります。ここでは経営者に必要な経営学を中心に、商品企画実習や、事業計画書立案・作成・プレゼン等を学びます。そこで実際に活躍している社長や経営コンサルタントや税理士などの実務家に指導を受ける事が出来ます。
 更に実際に在学中に起業を支援するための、起業支援プログラムがあります。このようなサポートの充実した起業家・企業家支援は他校に類を見ず、本大学本学部の特徴と言えます。